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10.152023
鏡台の修理・再生・リペア塗装。古い座鏡をお預かりして割れた鏡の入れ替え。
90歳になるお母様が70年前から使っている座鏡があり、修理可能かとのお問い合わせをいただきました。メールで写真をお送りいただくと、角などは削れて下地が見えており、鏡も割れて、鏡自体も外れないようセロハンテープで固定されている状態。比較的お近くの方のため、現物をこちらに持ち込んでいただきました。その場で修理可能と判断してお預かり。なるべく既存の色を残しますが、少し濃い目の仕上げになることをご説明させていただきました。
修理後の座鏡はこちら。
本体は少し濃い目のブラウンにして、引き出しの木目は残るよう塗装で調整して全体を再塗装しました。
取っ手などの金具は、もう同じものが無いため、雰囲気に合わせた物に新調。少し大きめになってますがその分引き出しやすくなっていると思います。
鏡は割れていたので案外あっさりと取り外しができました。セロハンテープで固定されていた部分もぐらついていたので、ここは接着して固定。取り外す必要も無いため外せないように固定にしました。(古い座鏡は後ろからスライドさせて固定するタイプが多いのですが、どうしてもここの強度が落ちてきます。)
これから施設に入られるということでしたが、70年ずっと使い続けている鏡台がさらにまた使い続けられるようになりました。凹みや深いキズなどは細かく補修をして、なるべく目立たないよう修理します。