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12.122020
テーブルリペア・ダイニングセットと丸テーブル天板の修理再生再塗装
ここのところお問い合わせの多い家具の修理再生。年末だからでしょうか。
今回ご紹介するのは2軒の方で、椅子4脚付きのダイニングテーブルとテーブルの天板のみ修理の丸テーブルです。
まずは椅子付きのダイニングテーブルから。
もちろん経年による傷や塗装の剥がれなどはありますが、愛情を持って使われた感じがよくわかるダイニングセットでした。アルダー無垢板を使っていて少し飴色に変化した、これはこれで良い感じですが、リフォームを期にリペアのご依頼でした。
傷の度合いが浅いため、全体を削らずに深い部分を集中的になめらかにしていきます。また細かいキズは塗装によって埋めていきます。アルダーの無垢のため深いキズでも安心して削り込めます。良い材は本当に長持ちしますね。
もともとの色も良かったのですが、やはり傷を隠すために若干着色をして、目立たなくしていきます。色はおまかせいただけたので、少し深みあるウォールナットのような濃いめの色にさせていただきました。
配達が終わり、リフォーム後のお部屋に入れていただきました。
とても喜んでいただき、ご依頼いただけて本当に良かったです。
そしてもう一つの丸テーブル。こちらは購入したメーカーに断られたとのことで。
メラミン天板なので、まずは近い色を探します。メラミンは木目がプリントされた板(ケミカルな材料)、テーブルに使われていた木目の物はおそらく見つからない(メーカーで廃盤)ため、似たような木目でおまかせいただきました。
これ、ご依頼いただいた方が見たらぎょっとするかもしれません。
一旦削るのですが、均一に削るのが難しいので、削りすぎてしまった部分はパテで埋めます。なるべく平滑にしてこの上にメラミンを貼ります。無垢材とはまったく違ったリペア方法です。
四角い板をだいたい丸の大きさに切って貼り合わせ、小口をトリマで面取りします。少し大きめの面を取りました。
メラミンはそもそも塗装する必要はありません。通常なら貼りっぱなしでOKですが、今回リペアのため、面取り部分と周りを同調させなければなりません。
そのため全体をウレタン塗装でさらに小口方向を着色していきます。
若干色を付けることで面取りした部分が全体に馴染みました。この上に仕上げの塗料を塗布して完成です。
メラミンの場合、張り上げた段階でほぼ80%位が仕上がって、一気にリペアが進んだ感じですが、塗装によってさらに強度と深みが増しました。
これまで使っていたテーブルをもう一度きれいにしたい、お母さんが使っていた鏡台を再生して使いたい。
安く簡単に購入できる時代ですが、こうして使い続けたいというご依頼もまだまだあります。リペアは正直安くはありません。安価であれば新品の家具を購入する選択肢があります。それでも使い続ける意味があれば、ぜひご依頼ください。まずは写真をなるべくたくさんメールでお送りいただき概算お見積りします。
修理・再生・リペアは今もお預かりして進めております。