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9.272012
特注家具。酒屋さんのレジカウンター。
直接のオーダーではなくて、仕事繋がりの中から
自分がちょこちょこ利用させていただいている酒屋さんの改装に
レジカウンターを作るという事で今回関わらせていただきました。
これってとっても嬉しい事なんです。
作る家具のイメージで一番大切なのは、実は使う人を知るということです。
だから何回もお酒を買いに行った事のあるお店というのは
扱っているお酒の種類はもちろん、店主の人柄とか、そういう普段の顔が見えていて
作る過程で一番悩む、どういう物を望んでいるのかを考える時間が省けて
作ることに集中できるということで適材適所、運命的な依頼だったって事ですね。(笑)
もう一つ分かった事がありました。
今回使ったカウンターの天板、クルミの一枚板ですが
今時、こんな厚み(65mm)の一枚板があること自体も驚きですが
それを店主が気に入って指定してくれた事、そして出来上がってみて
材料が良ければ良いほど手を掛け過ぎない方が素材の良さを引き出してくれる。
手を抜いた訳ではないけれど、塗装はなるべくさっぱりと仕上げるため
ガラスコートの塗装をしました。
この塗装、単純だけどとても神経を使う塗装方法です。
そして素材が本物でないとなにも活かされない塗料。
このクルミの一枚板のおかげで、カウンターの良さが引き立ちました。
技術も経験ももちろん必要です。
でもそれ以上に素材の良さ、自然が長い年月で築いた重みには
やはりまだまだおよばないって事ですかね。ちょっと悔しいですが。