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8.182013
JW_CAD
毎日毎日本当に暑いですね。
たぶんいろんな技術革新などから取り残されているウチの業界で
数年前に「せめてCADでデータをもらっても読める最低の知識」を得ないと
ますます取り残される、という危機感をもった一部の有志が
職業訓練の施設を借りての格安なCAD講習会というのを開催した。
え?いまさら?って言わないで下さいね。
これまでいろいろな静岡のデザイナーと呼ばれる方とお仕事をしてきましたが
フリーハンドやスケッチ、手書き図面、イラストレーターなどなど、どちらかというと
ニュアンスを形に変換する、きわめてアナログな表現での仕事中心で
CADでデータを作るという習慣があまり無かったように思う。
おそらくそれは、一時期ドレッサーが曲線を多用して
無理矢理にアールデコ化する事が付加価値だと勝手に決めつけてきた中で
マウスではなくて「手」の方が自由度が高かったという裏返しだろうけど。
そんなわけで、いまさらながら最低限でもフリーのCADくらいは扱えるように
という事でJW_CADを触ったのがその数年前、初めてでした。
図面を書く事を主の仕事としているプロの方はもっと高額で高機能のCADを使っていると思う。
このJW_CADだってフリーとは言え、色々な改良を重ねてバージョンを上げているので
うちの家具の製作図面だったら十分な機能を揃えています。
これがきっかけとなって、今ではオーダー家具や特注ドレッサーを最終図面として
お渡しする時には、CADデータから誰でも見る事のできるPDFデータに変換してお渡ししてます。
が、先日オーダー依頼でメールが着た時に、いきなりこのJW_CADで作られたデータが
添付されていた時には驚きました。
たしかにちょっとやる気になって、2週間くらいマニュアルとにらめっこしていれば
ドレッサーの図面程度は書けるようになるとは思うけど。
かといってプロの図面の書き方ではないので、それを職業としてる人では無さそうだ
位はすぐに気がつく。このドレッサーを考えるために勉強したんだろうか?
だとしたらすごい熱意だなぁと妙に感心してしまいました。
もしここで、自分がJW_CADを扱う事が出来なかったら、せっかく送ってもらった
データを役立てる事もできず、この方の欲しいという願いもかなえる事が出来なかった。
数年前、こんな勉強していつか役に立つのだろうか?とも思いながら
講習を受けたけど、やっぱり無駄な知識、無駄な体験ていうのは無いように思う。
何かを得た分だけ何かが生まれ、それがいつ役に立つのかは若干の時間差があっても
不要なものは無いんだろうな。
このデータから始まったドレッサーもぼちぼち完成に近づいております。
お許しを得たらまたここでご紹介しますね。