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7.12012
家具のメンテナンス。縲怦ォ出し縲鰀
梅雨まっただ中です。
と言っても今年の梅雨はこれまであまり降ってない印象が。
そして今日も少し肌寒い感じで7月に入った感覚が薄いですね。
と、だいたいこんな事書いた翌週から、天候ががらっと変わったりします。
梅雨時期になると、湿度が80%を超えるような日が毎日続きます。
こんな時、たまに聞こえて来るのが「引き出しが固くなった。」という声。
湿気で木が「増えて」出しにくくなったんですね。
木は切った後も呼吸を続けます。
湿気が多いときは水分を取込んで膨張します。
今は使う人も少なくなってしまいましたが、桐ダンスはこの性質を利用して
中にある衣類を夏は湿気から守ってくれました。
もしお使いの家具の引き出しが固くなってしまい、固くても出せるのなら
一旦引き出して、サンドペーパーの#180位で少し削って調整してください。
ほんの少し削っただけでもかなり違います。
また、引き出せなくなる位に固くなってしまったら
無理に出そうとはせず、湿度が下がる晴れの日まで待ってみてください。
意外にあっさりと引き出せたりします。出したらそのままにせず
やはりサンドペーパーで少し削った方が後々繰り返さなくて良いです。
家具を作る時、夏の多湿時は引き出しを少し固めに作ります。
そうする事で、冬の乾燥時にゆるみが出てちょうど良くなります。
冬場は逆で、ゆるみを多く取ります。
夏の多湿時の膨張をある程度計算に入れて作るのですが
木の素性によっては、こちらの計算以上に増えてしまう事もあります。
もしお使いの家具の引き出しが固くなったら、上記の方法を試してください。
また、増えたり縮んだりと厄介だなって思うかも知れませんが
木が湿度を調整する事で、中にある物をカビないように守ってくれています。
最近の安い家具は、呼吸すらできない材料を使う引き出しが多くなり
一見良さそうに思えるかも知れませんが、長年使うのなら、また
日本のように夏冬で湿度も温度も大きく変化する環境では
むしろ多少のメンテが必要な家具の方がおすすめです。
注意)ペーパーで削る際は、引き出しの見えない部分、下面を削る方がいいです。
それと、見えないところで一度軽く削って試してからをおすすめします。
引き出し調整する姿は、ちょっとプロ職人ぽくてかっこいいですよ、お父さん。