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10.72010
カタログの色。
昨日に続いて「お問い合わせ」の多い質問コーナーです。
「カタログの色は実物と同じですか?」
これもよく聞かれます。
お店でわたくしたちの家具が見れない場合、カタログやインターネット上で
家具を見るしか方法がありません。
その手がかりの情報が実はとっても似てはいるが厳密に言えば違うのです。
色の違いの原因もいろいろあります。
染料で塗装された家具を顔料のインクで印刷する事自体
すでに発色の原理がまったく違います。
小難しい話は避けますが、家具の木目を大切にする塗装をしていますので
木の風合いを残しながら(木目が塗膜を通して透けて見える状態)着色をします。
その透けてる状態を印刷で表現することの難しさ。
印刷屋さんがよく言われます。
「家具の色合いが一番難しい。」と。
もちろん、赤が青に見えるとかそんな極端な差ではありません。
例1) 写真と比べて、現物はもう少し茶色の中に青が入ってるかな・・・みたいな。
例2) インクの量で言うと赤(マゼンタ)があと1%位強いかな・・・みたいな。
本当に微妙な差です。
その微妙な差を埋めるために、印刷屋さんと何回も試し印刷を繰り返して
これならなんとか近いねっ!という範囲まで持って行きます。
でも、残念ながら本当の色とは少しだけど違うのです。
あと、素材の問題もあります。
天然素材を使うため、1台1台が微妙に違う表情をしています。
特に同じ樹種の木材でも、例えばナラ材でも、原産地の違い、季節の違いなどで
微妙に色合いや表情が違います。ウォールナットなんて黒かったり赤かったり
本当に毎回色が違う。
なので、カタログ用に撮影された商品と、実際に作っている家具は
スタートの段階で色が若干違っている。素材に左右される家具なので
仕方ないというのはメーカーの一方的な考え方かもしれませんが
自然相手に均一を求めるのは土台無理なことなのです。
数年に1件ほどですが、残念なことに「カタログと色が違う」という
電話をいただくことがあります。
塗装の着色を微妙に変えることで、なるべく均一な仕上がりになるよう
こちらもプロとしての最低限の意識と最大限の努力をしていますが
もし、商品をご検討いただいている方、色についてもっと知りたい方
遠慮なく
- 「△△色の見本板ください!」
とコンタクトフォームからご連絡下さい。
http://www.sekimoto.co.jp/contact_1.html
現物に近い色を確認していただけますので、ぜひそれを参考にして
他の家具とのコーディネートを色々と楽しみながら、検討して下さいね。