レアアースとかレアメタルとか
実物はあまり見る機会の無い、けれども、ニュースなどでは
いつも情報が入ってくる原材料の話し。
もちろんこれだけガソリンが上がっているのも原材料が枯渇すると
見られているから。

実は木材も他人事ではなくて
木材が無ければ今の家具作りはまったくお手上げになってしまうウチの会社の工場も
最近だんだんと木材の入手に苦労するようになってきました。

今使っている樹種を上げると

ナラ・タモ・オールナット・サクラ・メイプル・シルバーハート（アニグレ）・アルダー・etc。
内装材にはシナ・桐・ニヤトー・バース・ペル・etc・etc・・・。

銘木といわれる材料ほど少なくなっていき
注文を出しても順番待ち、やっと入ったと思ったらとても使えない質で諦める。

今までは、やれ節の無いのを揃えてくれだとか、木目の通ったキレイな材質がいいとか
さんざん注文をつけていたけど
（ゴメンナサイ、でもこれはお客様からの要望なんです。）
だんだんと自然のサイクルがそれを許さなくなってきた感じがします。

もちろん、そこは腕の見せ所で、なんとか良い部分をうまく抜き出して
完成品に影響が出ない努力はしています。
けれど長い目で見たらやはり資源は有限であり、人間が使い方を間違えれば
必ず枯渇するでしょう。

工業製品が究極の品質管理下で作られ
１万個作っても同じ品質が保たれて普通というのが常識になっている一方で
家具というのはひとつひとつが厳密に言えば違った仕上がりになります。
それは自然の材料を相手にしている良い部分であり悪い部分。

あえて悪い部分と言ったけど、それが味わいだと捉えてもらえれば
世界に一つしかない家具ということになるのです。

私達がお届けしたものは、どれもこれも２度と同じものは作れない。
そういう気持ちで毎日作り続けてます。
そして一方で、原材料不足に負けない別の切り口での家具作りを考えていくことも
これからの家具メーカーに求められているかもしれません。